体験談&実例集 『プロジェクトに学ぶ』
木造長屋の再生

狭い路地裏。再開発と道路整備が進んで、少しずつ減ってきているようでも、まだ都内の至るところで見かけることができます。都市計画法では、そんな場所に建つ建物に対しては、道路拡幅をすることを条件としてそのままの建て替えを認めず、巷では「再建築不可」と称されるものです。
ここに建つ物件は賃貸の長屋で、退去後の内装のリフォームは済んでいたものの、外は昔ながらのまま。これはこれでいい味なんですが、ちょっと若い人は入りづらいよね、ということで、入居者の若返り策と合わせて、外装のリニューアルを行いました。



明るい色の砂利を敷き詰めて、白い世界が路地裏に出現。
ドアは、新しいものに交換すると高くつくので、扉の表面に杉板を張って、白く塗装するという手法を選びました。ドアノブまわりは板をくり抜いただけなの で、仕上がりはやや雑な印象があるけど、そのおかげでかえってまわりの雰囲気と違和感なく溶け込ませることができたのかなと。
この長屋 は、裏側の路地面にも別の部屋の入口があって、そこもぬかりなくリニューアル。ポストを新設して、センサー付きのスポット照明に交換。窓には格子を取り付 けました。防犯対策は今回のリニューアルのテーマでもありました。入居される方が安心して住めるようにとのオーナーの願いでありました。




ついでに部屋の中の小修繕もいろいろ。まずは動きのわるいドアノブの交換。最近リフォームをやったはずなのに、こういうのは見落としがちなんです。でも、住む人にとって、こういうのこそ大事です。ドアノブが回らないと、毎日イライラしますから。
敷居まわりの床が歩くとギシギシ音がするところも、修繕。やり方によっては、結構費用が掛かる床の修繕ですが、今回は樹脂を注入する方式で安価に済ませることができました。



長屋にありがちなのが、洗濯物を干す場所の問題で、玄関先に干すことができたのはさすがに昔の話。今のやや物騒になってしまった時代には無理ですね。だから、浴室に洗濯物が干せるようにパイプを設置しておきました。
それと、押入れの中の床面も、厚手のべニアを追加で敷き込んで補強。服を掛けるハンガーパイプもあらたに設置しました。


新しいイメージにはしたものの、昔の路地裏の良さはなるべく生かして、寄り添うような隣家との境界はあえてあいまいなままに留めて、ラティスフェンスを立てるだけにしました。隣の家の樹木が自分の庭のような錯覚。
総費用は70万円で、主なものとして、塗装工事が13万、外構が10万、玄関ドアが1箇所あたり4万、そのほかカメラ付インターホンなどを含む電気設備関係が9万などでした。
そうやって独特のファサード(建物の顔)が完成。路地裏は再開発を待つのではなく、あるものを生かしながら少しずつ新しくなっていくのがよいかもしれない、と感じたプロジェクトです。

壁・ドアの⽳、フローリング・サッシのキズ、家具の補修、修繕、⾬漏り
鍵・照明・スイッチ・コンセント・換気扇・エアコン・インターホン・アンテナ・ドア・鍵・棚・蛇⼝・蛍光灯等の取付け、取替え、取り外し
壁紙・クロス・フローリング・襖・畳・網⼾・障⼦の張替え、椅⼦・ソファー・家具、外壁塗装、屋根防⽔、タイル・レンガ貼り、カーペット敷き
換気扇・エアコン・レンジフードの洗浄、窓・風呂・タイル、ごみ・不⽤品回収、⽚付け、お掃除、キッチン・浴室・カビクリーニング
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どこから手をつければいいのか分からない家の修理 ・・・「どこに頼むか?」
最近、中古のマンションや戸建てを買うという人も増えてきていますが、それでも住宅購入者の8割は新築を選んでいます。そして10年くらい経てば、かつてのピカピカの新築もさすがに古くなってあちこち傷みが目立ち始めます。壁の汚れ、床の傷、ひび割れ、水漏れ、ドアのがたつき、設備の故障、などです。汚れ程度なら、放っておいても特段困ることもないでしょうが、機能的なものの不具合はストレスも溜まります。「これは直せるのか?」と考えはじめることでしょう…
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